衣笠祥雄

2009年12月23日

「鉄人」・衣笠祥雄の「一流打者の性(さが)」……

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※写真は『週刊プロ野球 セ・パ誕生60年』の
特別付録「レジェンド・ベースボールカード」より。


先日、鉄人・衣笠祥雄氏にインタビューをした。
現役時代、頑なにフルスイングにこだわり続け、
歴代4位の1587もの三振を奪われ、
歴代2位となる267もの併殺打を喫しながらも、
通算安打は2543(歴代5位タイ)という大打者に、
連続試合出場についてではなく、その打撃理論について聞く。

事前に、彼の著作を何冊か読んでいったのだけれど、
バッティング理論について触れてあるものはあまりなかった。
意外だったのは、入団直後の衣笠氏が「問題児」だったこと。
契約金の半分でアメ車を購入し、練習もそこそこに、
夜な夜なクラブに出入りし、米兵と遊んでいたという。

「国民栄誉賞」のイメージが強すぎるせいか、
「人格者」の中に「不良」のイメージを垣間見て、
個人的には「ワルの衣笠もカッコいい!」と思った。


そして、都内のホテルで衣笠氏と対面。
穏やかな語り口で、こちらの意図を汲みながら、
語られる内容は、やはり「歴代5位」の重みが。

印象的だったのは、

100回中70回の凡打でも「一流」と許される野球において、
彼は、それをまったくよしとしていなかったことだ。

「70回のアウト」について、彼は「屈辱」という言葉を口にした。


「一流バッターほど、欲深いものだ」


というのは、先日、取材した王貞治氏も言っていたけれど、
やはり衣笠氏も「バッターとしての性」が強いのだろう。

原稿を書くのはこれからだけど、この取材音源は、
ぜひゆっくりと噛みしめながら聞き直したい。

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衣笠氏の著作は何冊かあるけれど、
この本がいちばん「ワルからの更生」(笑)が、
きちんと描かれていて、読み物として面白かった。


追伸
やはり衣笠氏は「人格者」だった。
あまりにも好意的に答えてくれるので、
ついつい、話が脱線。

衣笠氏が重要な役割を演じる
「江夏の21球」について、いろいろな話を聞くことかできた。

子どものころ、あんなにドキドキした出来事の
歴史の当事者に話を聞ける幸せをかみしめた。
……いやぁ、実に楽しいひと時だった。







shozf5 at 16:34|PermalinkComments(4)TrackBack(0)
PROFILE
SHOICHI HASEGAWA 
1970年5月13日・東京生まれ。
ノンフィクション・ライター
日々、旅をして、人に出会い、
話を聞き、それを文章にする。
そんな日々の雑感です。
長文になると思います。

ちなみに、上の写真は、
モハメド・アリ@北朝鮮です!
(07年3月1日付参照のこと・笑)
shozf5@gmail.com


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