小明

2009年06月11日

「アイドル墜落日記」は、実に名著!

近々、アイドル関連のドキュメントを連載予定。
ということで、アイドル関連書籍を読み漁っている。

アイドル墜落日記アイドル墜落日記
著者:小明
販売元:洋泉社
発売日:2009-06-02
おすすめ度:5.0
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で、先日、読んだ小明(あかり)著『アイドル墜落日記』にいたく感動。
噂には聞いていたけれど、こんなに面白いとは!


作者の小明さんは、芸能界初の「エプドル(エプロン・アイドル)」として
デビューも、あまりにも奇をてらいすぎたためか、デビューに失敗。

仕事は増えず、円形脱毛症に苦しみ、精神にも変調をきたす中、
それでも、懸命に「アイドル」にこだわり仕事を続ける。

まるで騙し打ちのような「着エロ」撮影の数々、
それにまつわる事務所とのトラブルといったネガティブな出来事を、
自虐的に、そして、露悪的に、ユーモアをまぶして文章に綴る。


「ここまで書いていいのか?」

この本を絶賛していた旧知の編集者は僕にそう言った。


――けれども。


正直なところ、僕はそうは思わない。
文中でウソを書いているとは全然思わないけれど、
それでも、作者はまだ、核の部分は秘している。

もちろん、「だからダメだ」と言うつもりはない。
むしろ、「書かなくていいことは書かなくていい」し、
「しゃべりたくないことはしゃべらなくていい」と思う。

その上で、作者なりの倫理観や生真面目さを踏まえてできあがった、
人を惹きつけてやまない物の見方と文才に感嘆した。


「書かなきゃいけないこと」「書きたいこと」、
そして、「書いてはいけないこと」、
「自分の中で整理がついていないこと」……。

そうしたものが渾然一体となって生まれた文章の数々。
僕自身もかなり刺激を受け、楽しく(驚きながら)読んだ。

これから始める連載に向けて、僕が知りたいこと、
僕が書きたいことの輪郭が見えてくる名著だった。


追伸
彼女はよく、中野ブロードウェイにやってくるという。
実は以前、原稿に行き詰まり階下の書店に行ったとき、
彼女によく似た人の姿を見かけたことがある。
あれは、彼女自身だったのだろうか?
今となっては確かめる術もないけれど。


また、読了後に知ったことだけど、この本を編集したのが、
以前、偶然新宿の呑み屋で一緒になった編集者だった。


私がアイドルだった頃
私がアイドルだった頃
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追記
上で書いた「元アイドル連載」が一冊にまとまりました。
『私がアイドルだった頃』(草思社)です。
どうぞよろしくお願いいたします。


shozf5 at 15:09|PermalinkComments(3)TrackBack(0)
PROFILE
SHOICHI HASEGAWA 
1970年5月13日・東京生まれ。
ノンフィクション・ライター
日々、旅をして、人に出会い、
話を聞き、それを文章にする。
そんな日々の雑感です。
長文になると思います。

ちなみに、上の写真は、
モハメド・アリ@北朝鮮です!
(07年3月1日付参照のこと・笑)
shozf5@gmail.com


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