中村紀洋

2009年04月16日

男にとって、仕事とは、金とは…… 〜楽天・中村紀洋インタビュー〜

先日、ビジネス誌の取材で、
楽天・中村紀洋選手のインタビューを行った。

スポーツ誌、野球専門誌の取材ではないので、
技術的な話や戦力的な話などはほとんどせず、
彼の来歴、特にメジャー挫折からの
ここ5年間の怒涛の野球人生について話を聞いた。


04年の球界再編騒動の結果、近鉄バファローズは消滅して、
東北楽天ゴールデンイーグルスとオリックス・バファローズ
という二つのチームが誕生した。

当時、近鉄に在籍していた中村は、
そのどちらにも所属せずにアメリカに渡った。

そこから、彼にとって、流浪の野球人生が始まる。


05年・ロサンゼルス・ドジャース
06年・オリックス・バファローズ
07、08年・中日ドラゴンズ
そして、
09年東北楽天ゴールデンイーグルス


全盛時に5億円という年俸を稼いでいた男は、
07年には、わずか400万円という金額で
育成選手として中日と契約をした。

この5年間で、さまざまなバッシングにさらされた。
プロ野球の取材を通じて、僕自身も、
彼にまつわるさまざまなうわさを聞いた。

その真偽はいかほどのものかはわからないけれど、
大抵が、あまりいいうわさではなかった。


取材現場に、中村選手が現れる。
僕は普段から、できるだけ先入観を排除して
取材現場に臨むようにしているが、それでも、
「意外なほど」腰が低いことに驚いた。

淡々と、当時の「苦い思い出」を振り返る。
騒動の渦中では「人間不信」に陥ったともいう。
その「不信」はいまだに払拭できていないそうだ。

それでも、彼は言った。


「一度、妥協をすると自分の価値を下げてしまうから……」


彼の来歴を振り返ると、その言葉は特に印象に残った。


彼の中には、いまだに「近鉄魂」が燃え盛っている
というのも、意外な、そしてシビれる発言だった。


「先入観を持たないようにしている」と言いつつ、
事前に「こんな人なんだろうな」という思いは抱く。
今回のインタビューでは、いい意味で、
「事前の思い」を心地よく裏切られたように思う。




shozf5 at 23:43|PermalinkComments(0)TrackBack(0)
PROFILE
SHOICHI HASEGAWA 
1970年5月13日・東京生まれ。
ノンフィクション・ライター
日々、旅をして、人に出会い、
話を聞き、それを文章にする。
そんな日々の雑感です。
長文になると思います。

ちなみに、上の写真は、
モハメド・アリ@北朝鮮です!
(07年3月1日付参照のこと・笑)
shozf5@gmail.com


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