2012年12月08日

マドンナ・ジャパン20名からの贈り物

マドンナからの祝福!!

12月7日、女子野球ワールドカップ優勝報告会が開かれた。
会場は明治記念館。来賓は王貞治、山本浩二の新旧WBC監督
他にも、加藤良三NPBコミッショナーなど、
プロ・アマ界の重鎮、女子野球関係者やファンが多数詰めかけた。

マドンナ・ジャパン全20名が勢ぞろいしたのは、
大会から帰国した8月21日以来のことじゃないかな?

会場には優勝トロフィー、MVPの磯崎由加里投手の
実使用ユニフォームなどが飾られ、華やかなムード。

大会を振り返るビデオが流れたときには、改めて、

(あぁ、あの現場に自分もいたんだなぁ……)

とシミジミと見入ってしまった。

それにしても、六角彩子選手の好守の数々は、
何度見ても惚れ惚れする。全選手対象の中から、
「最優秀守備選手賞」に輝いた実力はハンパない。

途中、山本浩二、王貞治両氏からのメッセージが披露された。
山本浩二氏は、数分間のメッセージの中で、

「3連覇を女子に先に越されてしまった(笑)。
 本当にプレッシャーを感じている」


と何度も繰り返していた。

驚いたのは王さんのスピーチだった。
王さんは次のように述べた。

「……あれは確か予選最終戦のカナダ戦でしたか。
 最終回にカナダの追い上げを食らった場面。
 確か1アウト満塁でピッチャーゴロでゲッツー。
 9対7だったかな? あの場面は、本当にしびれました」


……すべて正確な表現だった。

大会期間中、マドンナ・ジャパン最大のピンチの場面がここだった。
後で聞けば、王さんは日本でネットの生中継を見ていたのだという。

大会中、王さんは現地にいる長谷川一雄女子野球協会会長に、
毎日のように、激励メールを送り続けてくれた。

試合前に長谷川会長の口から、その文面が読み上げられる。
選手たちとともに、僕もそれを聞いていたが、
心のこもったメッセージは、選手たちに元気を与え続けていた。

王貞治、山本浩二両氏は会の最後まで会場に残り、
選手たちとの記念撮影や懇談に応じていた。

翌8日の新聞によると、王さんは森光子の本葬に出席し、
小久保裕紀の2000本安打祝賀会、その後、
中畑清宅に、亡き夫人の弔問に訪れ、
その足で、この祝賀会に駆けつけたのだという。

王さんの人徳については今さら言うまでもないけれど、
大病を克服し、72歳でのハードスケジュールは、
相当、身体に応えたのではないだろうか?
それでも、終始笑顔で振る舞っていたのはさすがだ。

王、山本両氏の出席もあって、この会は大きく報道された。
少しずつ、しかし着実に、女子野球普及の息吹が感じられる。
僕にとっても、実に心地のいいひとときを過ごすことができた。



……と思っていたら、最後にもう一つの感動があった。

閉会後、関係者だけが会場に残る中、
新谷博監督が全選手に号令をかけた。

「オイ、みんな集まれ。長谷川さんと記念撮影だ!」

その手には12月26日発売の拙著のカバー見本。
ようやく完成した女子野球書籍を持って、
みんなで記念撮影をすることになった。

「いいか、みんな、“この本ですよ”って、指さすんだぞ!」

そうして撮影されたのが、上の写真だ。

正直、泣きそうになった。いや、ちょっと泣いたかな(笑)。

女子野球の取材を続けていて「報われないなぁ」と思ったことや、
イヤな思いをしたことが何度かある。

けれども、選手たちのプレー姿を見ていると、
不思議なことに不快な気持ちがなくなっていく。
そんな経験を、これまでに何度もしてきた。

今では「報われる」とか「報われない」とか、
そんなちっぽけなことにこだわっていた自分が恥ずかしい。

彼女たちのプレーを通じて、これまでに生きる勇気をもらってきた。
人としての在り方、見習うべき心の強さを学んできた。

それだけでもとってもありがたいことなのに、
この日は、最後の最後に大きなプレゼントをもらった。

礼を言うべきは僕のほうなのに、みんなから、
「どうもありがとうございました」とお礼を言われた。
心から幸せなひとときだった。


……関係者と軽く呑んだ後、なじみの店に独りで入った。
心地よい酔いとともに、この日の出来事を思い出して、
少しだけ泣いた(笑)。とってもうれしかった。

マドンナジャパン 光のつかみ方――世界最強野球女子
マドンナジャパン 光のつかみ方――世界最強野球女子


12月26日発売の新刊、

『マドンナジャパン 光のつかみ方
 ――世界最強野球女子――』
は、

大会の流れをつぶさに追うのではなく、
大会の経過と各選手のヒューマンヒストリーを
織り交ぜながら、物語を構成している。

紙数の都合から全20選手を完全網羅できなかったけれど、
現役代表20名だけではなく、かつての代表選手や、
現在も各チームで頑張っている選手のエピソードを
出来るだけとりこむように心がけた。

ぜひ、ご一読のほど、よろしくお願いいたします!






shozf5 at 19:21│ 今日も元気に女子野球! 
PROFILE
SHOICHI HASEGAWA 
1970年5月13日・東京生まれ。
ノンフィクション・ライター
日々、旅をして、人に出会い、
話を聞き、それを文章にする。
そんな日々の雑感です。
長文になると思います。

ちなみに、上の写真は、
モハメド・アリ@北朝鮮です!
(07年3月1日付参照のこと・笑)
shozf5@gmail.com


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