2012年03月01日

裏方への優しいまなざし――王貞治インタビュー

王監督と

先週24日に発売した『不滅 元巨人軍マネージャー回顧録』
書店に並ぶ拙著を見ていると取材時、執筆時の思い出がよみがえる。

この本の取材で、とても印象に残ったのが、
王貞治氏へのインタビューだった。

この本の主人公・菊池幸男氏は、そのキャリアを
スポーツメーカー・玉澤の巨人担当からスタートし、
やがて、その仕事ぶりが認められて、ジャイアンツ入り。
最初は用具係に、94年からは一軍マネージャーとなった人物。

菊池氏の人となりを知るために、
当時のジャイアンツ関係者に話を聞いて歩いた。

そして、菊池氏の結婚式に王さんが出席した際のエピソードが
とても印象的だったので、王さんに会い、そのときの話を聞いた。

取材の間、王さんは終始にこやかだった。

「懐かしいなぁ」とか、「話しているといろいろ思い出すね」と、
当時のことを楽しそうに振り返ってくれたのが嬉しかった。

印象的だった言葉がある。
王さんは、菊池さんをはじめとする裏方に対して、こう言った。


「世の中にはスポットライトを浴びる人間と、
 それを支える人間がいます。
 みんながそれぞれの役割を演じているわけです。
 どんな人でも必ず重要な部分を担っている。

 あの伝統あるジャイアンツ、あの時代の強いジャイアンツを
 菊池クンが支えたのは間違いないし、彼にだって
 “オレがチームを支えているんだ”っていう
 プライドが必ずあるはずでしょう」



この言葉を、菊池さんに伝えると、
彼もまた感無量の様子だったことも印象深い。


どんな人でも、それぞれの役割を演じている――。


王さんの言葉を胸に、僕は僕の役割を演じたい。
取材の最後に、王さんに言われた。

「これからもいい本をたくさん書いてね」

僕にとって、忘れられない言葉となった。


不滅 元巨人軍マネージャー回顧録
不滅 元巨人軍マネージャー回顧録
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shozf5 at 19:05│ 忘れられぬインタビュー 
PROFILE
SHOICHI HASEGAWA 
1970年5月13日・東京生まれ。
ノンフィクション・ライター
日々、旅をして、人に出会い、
話を聞き、それを文章にする。
そんな日々の雑感です。
長文になると思います。

ちなみに、上の写真は、
モハメド・アリ@北朝鮮です!
(07年3月1日付参照のこと・笑)
shozf5@gmail.com


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