2011年03月14日

思いのほか長くなってしまった、ここ数日、考えていたこと。

……ここ数日、心身ともに不調状態にある。

はじめに触れておきたいのだけれど、
僕はこれまで、躁鬱に苦しんだことはないし、
カウンセリング、睡眠薬などを利用したこともない。

人には「神経質そうだ」と思われているようだけど(笑)、
本人としてはまったくそんな自覚はなく、
ときには細かいことにクヨクヨすることはあっても、
大抵、酒を呑み、ぐっすり眠れば、
「よし、頑張ろうじゃないか!」という気持ちになれる。

クレイジーキャッツの「そのうち何とかなるだろう」とか、
「焦るな、怒るな、慌てるな」とか、
青島幸男の手になる珠玉のフレーズを口にすれば元気になれた。

わかりづらいので、もうひとつ、別の例を。

心配そうにジョーを見つめる丹下段平を前にした矢吹丈のように、
「ヘへヘ、おっっあん、そんな顔すんなよ」
似てないモノマネでジョーになりきれば、
何とか、「明日へ、前へ」、という気持ちになってきた。
……余計に、わかりづらくなってしまった。

……けれども。

ここ数日、そんな元気も出なかった。
「こんなときこそ」と踏ん張ろうとするのだけれど、
どうも空回りを続けているようだった。

それでも、何とか気張って書かねばならない原稿を書き終えた。
プロとしての最低レベルに達しているとは思うけれど、
それでも、心身万全状態の原稿と比べると、
「うーん、どうだかなぁ……」という気もする。

これまで、「仕事人として」、「家庭人として」、
自分のできることを懸命にやってきたという自負はある。

けれども、この地震を機に、さらに「日本人として」、
そして、「人間として」の側面も持っていたことに気がついた。

初めて実感する「日本人として」「人間として」という、
責任の重さに対して、ぼくはまだ、
きちんと対処できていないのだろう。


テレビ、ラジオ、新聞、そして各ブログ上に、
「私たちにできることは?」というテーマの言説が目立つ。

個人ブログでよくみられるフレーズ、

「私たちにできることはただ祈ることだけ」には、

言いようのない違和感を覚えていた。

(ホントに、それだけなのかな?)


また、クリエイターたちの発するフレーズ、

「オレたちにできることは勇気を与える作品を発表すること」にも、

ライフラインを失い困惑している人を前に、
何の説得力もないフレーズに僕には聞こえていた。


以前お世話になった編集者で、現在は出版社を経営している人が、
自身のブログの中で、

「まずは早めに行動すること」と書いていた。

続けて、
「マスコミも一般の方のブログでも、政府や自治体の対応の悪さに文句をいう時間があるのなら、自ら行動すべきだと思います」
と書いているのを今朝方読んだ。

その人は家族で人数分×1万円、全社員人数×10万円を、
すでに寄付したのだという。


これを読んで、少し元気が出た。


僕は僕なりに「自分のできること」を考えて、
取材に行こうと思ったけれど、諸事情で行くのをやめた
女子プロ野球・和歌山キャンプ取材のための旅費、宿泊費。

さらに、ここ数日、吞み屋に行っていないので、その呑み代、
そんなものをまとめて寄付させていただいたのだけれど、
「まずは早めに行動すること」は最低限できたのかなと思えた。


先ほど、テレビ朝日では、作詞家のなかにし礼が、
実にトンチンカンな奇麗事、批判のための批判を繰り返していた。
はたして、なかにし礼は、何か行動はしたのだろうか?


そんなことを考えながら、割れた窓の補修をし、
実家の母のケアをし、今後の余震の対策をし、
そして、今取り組んでいるもろもろのテーマに思いをはせている。

今は、寄付しかできていない。
これから、何ができるのかを考える。
そして、ゆくゆくはみんなが元気になれる作品を発表する。
そんなことを考える。


いずれにしても、すべての人に少しでも早く、
平穏な日々が訪れますように。

……近況報告を簡単に書こうと思っていたのに、
こんなに長く、しかも、内省的になってしまった(笑)。

被災地の方を思えば、全然大したことないのに、
長々と弱音を吐いてしまいました。
長文、駄文、大変失礼いたしました……。







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この記事へのコメント

1. Posted by momo   2011年03月14日 20:24
地震発生後から
ここ数日のモヤモヤが
長谷川さんのblogを読んですっきりしました

私も
まずは行動してみることにします

ありがとうございました
2. Posted by SHO   2011年03月15日 02:01
momoさんへ
こんばんは。
宮崎は少しは落ち着きましたか?
ホントに、次から次へといろいろなことが起こりますね……。
お互いに頑張りましょうね!
3. Posted by たけあき   2011年03月15日 12:33
私も実はここ1ヶ月ほど、悩んでいました。躁鬱というか鬱気味(と簡単に言葉にしてはいけないと言うのは、近親者にそれで苦しんでいた人間がいるので、軽々しくは書けませんが)でした。実際、それによって自分を傷つけて苦しい思いをしました。

それをようやく吹っ切ったその日に、地震がありました。でも今は家族と自分がみんな無事であることに、喜びを感じています。

行動。

この記事を読んで本当にそう思いました。

私に今出来ることは何か。これを今、もう一度考えたいと思います。

ありがとうございました。
4. Posted by SHO   2011年03月16日 18:46
たけあきさん

こんにちは。
たけあきさんはこれまでにも、
いろいろな募金活動をされていますよね。
その行動力は、ぜひ見習いたいです。

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PROFILE
SHOICHI HASEGAWA 
1970年5月13日・東京生まれ。
ノンフィクション・ライター
日々、旅をして、人に出会い、
話を聞き、それを文章にする。
そんな日々の雑感です。
長文になると思います。

ちなみに、上の写真は、
モハメド・アリ@北朝鮮です!
(07年3月1日付参照のこと・笑)
shozf5@gmail.com


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