2009年06月26日

オダギリジョーと小田切譲 〜2人の男のインタビュー〜

あまり声を大にして言うことでもないし、
誰かに聞かれたことがあるわけでもないので、
誰も知らないと思うけれど、


もし、「一番好きな俳優は?」と問われれば、


僕は、何の迷いもなく、


「オダギリジョー」と答えるだろう。


90年代の日本映画界を牽引したのが浅野忠信なら、
00年代のそれは、間違いなくオダギリジョーだと思う。

オダギリジョーの出演作もほとんど観ているし、
彼についてのロングインタビュー記事は、
気がつけば手に入れて読んできた。





……今日、そのオダギリジョーインタビューをした。
07年に、彼は、自らが脚本を書き、映画を撮った。
初監督のみならず、撮影、音楽、編集も自らが行った。

しかし、公開されたのは、今年になってから。
しかも、新宿の劇場で限定3日間。
さらに、その作品は、15歳未満禁止映画指定を受けている。



その映画は、一見すると不可思議に思える映画だ。
今回、取材用にDVDを借りて、じっくりと観た。

一度観ても、何のことやらよくわからず、
二度目は、彼のこれまでの発言を丹念に拾い、
この映画に関するコメントを整理した上で観た。
すると、おぼろげに見えてくるものがあった。

それは、かいつまんで言えば、


「そう、易々とわかられてたまるか!」


監督のそんな意地悪な視点が見えてきたのだ。


三度目は、気になるシーンをチョイスしながら観た。


すると、ますます、


「安直に“答え”を求めるんじゃない!」


という監督の声が聞こえてくるような気がした。
すると、不思議なことに、初見では気がつかなかった
細部が生き生きと輝いて見えてきたのだった。

人に「面白い映画でしたか?」と問われれば、
自信を持って「ハイ、おススメです」とは言えない。

けれども、「オダギリジョー」という特異な役者が、
「小田切譲」という名で、映画を撮ることの意味を噛みしめて
本作を観ると、いろいろなことが見えるように思う。



インタビューでは、
「オダギリジョー」と「小田切譲」という2人の男について、
そして、2人の男の間に横たわるものについて、
かなりしつこく聞き、かなり丁寧に答えてもらった。

先ほど書いた「意地悪な視点」についても、
かなり自覚的、確信犯的だったことも印象深かった。

映画に対して、ストイックに生き、
映画について、哲学的に考える。

そんな彼の姿は、事前の想像以上で、
ますます、そんな彼の姿に魅了された。





自分が好きな人、尊敬する人にインタビューをするのは、
正直、照れくさくて、あまり得意ではないけれど、
基本的に「会って嫌いになる」ということが、
ほとんどない僕にとって、今日のインタビューは、
まさに、彼の魅力の一端に直に触れたようで、
本当に楽しいインタビューとなった。


幸いだったのは、
編集者が僕の自由に質問させてくれたこと。

単なるおバカ映画だから、お気楽インタビューでいい。
女性誌なんだから、もっとミーハー的視点でインタビューを。

そんな要求も強制もなく、唯一のリクエストが、


好きに聞いて、好きに書いていい。


ということで、たっぷり取材の醍醐味を味わった
インタビュアー冥利に尽きる一日となった。

ちなみに、映画のタイトルは『さくらな人たち』といい、
7月に発売される。興味のある方は、ぜひ!

さくらな人たち [DVD]さくらな人たち [DVD]
出演:河本準一(次長課長)
販売元:Happinet(SB)(D)
発売日:2009-07-17
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shozf5 at 23:32│Comments(0)TrackBack(0) 取材・インタビュー…… 

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PROFILE
SHOICHI HASEGAWA 
1970年5月13日・東京生まれ。
ノンフィクション・ライター
日々、旅をして、人に出会い、
話を聞き、それを文章にする。
そんな日々の雑感です。
長文になると思います。

ちなみに、上の写真は、
モハメド・アリ@北朝鮮です!
(07年3月1日付参照のこと・笑)
shozf5@gmail.com


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