2007年02月08日

彼女の不安、そして希望

本日、昼前に千葉・木更津での取材があった。
久しぶりに早起きして、慌しく準備をしていると、
携帯にメールが届いた。

それは、以前取材した女子野球W杯の代表選手からだった。

身長152センチと、女子選手の中でもひときわ小柄な彼女は、
やわらかい投球フォームが持ち味で、
実にコントロールのいいピッチャーだった。

元々、面識はあったものの、
台湾での投球に惹かれた僕は、
帰国後、彼女に何度か話を聞いた。


しかし……。


彼女の表情は、冴えなかった。


「肩が痛いんです……。原因もわからないんです……」


慢性的に痛いわけではなかった。
問題がないときは実に快調なピッチングを披露することができた。


――けれども。


痛みがあるときは、まったく思い通りにならなかった。


(今日の調子はどうなんだろう……)


グラウンドに出て、ボールを投げてみるまで
その日の肩の調子はわからない日々が続いていた。
いい医者がいると聞けば、遠方まで出かけていき、
さまざまな治療を試みたものの、結果は芳しくなかった。
そんな日が続いているうちに、次第に彼女は疲れていった。


東京で会った彼女は、静かにつぶやいた。
「……まったく、野球に対してヤル気が起きないんです……」

チームメイトからも「大の野球バカ」と
言われている少女の姿はそこにはなかった。


しかし、今日のメールにはこう書かれていた。


「おはよーございますたぶん野球に目覚めました


あわてて返信をして、今日の夜に改めて電話をすることを告げた。
そして、夜になり、電話をすると彼女の声は弾んでいた。


「肩が治ったというわけじゃないんです。ただ……」


聞けば、現在勤めている会社よりも、
より野球に取り組みやすい環境が4月から整ったのだという。


「肩の不安はまだまだあるけど、それでもじっくり治していきます」


彼女はこれからオーストラリアに旅立つ。
同じ日本代表である親友が現地でトレーニングをしている。
暖かい気候の下で、彼女もまたじっくりと今季に備える。


3月に帰国したその時に、彼女の笑顔は見られるだろうか?
 


shozf5 at 23:27│Comments(0)TrackBack(0) 今日も元気に女子野球! 

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PROFILE
SHOICHI HASEGAWA 
1970年5月13日・東京生まれ。
ノンフィクション・ライター
日々、旅をして、人に出会い、
話を聞き、それを文章にする。
そんな日々の雑感です。
長文になると思います。

ちなみに、上の写真は、
モハメド・アリ@北朝鮮です!
(07年3月1日付参照のこと・笑)
shozf5@gmail.com


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